13世紀初頭フィレンツェ郊外の土地をほぼ所有していた大地主、メディチ家は、貴族出身者が国家の中枢を担うイタリアにおいて、初めての平民出身の成功者として国民に愛され、18世紀中頃まで権力をふるいました。 4~5世紀に渡るメディチ家の歴史の中で、トスカーナ州のメディチ大公国から、系列ファミリーの人々がフィレンツェを離れて、イタリアの各地に移り住みました。一人はイタリア中南部のサルノ地方、一人はミラノ領主エスフォルツァ家、一人はワイン造りを志し、メディチ・エルメーテがあるエミーリア・ロマーニャ地方へ移り200年以上の時が流れました。 「メディチ・エルメーテ」は幸運にもフィレンツェの正統なメディチ家の流れを汲み、何代かに渡りいくつかの結婚を通じ、エミーリア・ロマーニャ州の領主の一人となりました。